自動販売機
- 2018-07-07
- 不可思議単発
ピッという音がして、ガコンという音と共に商品が出てきた。オカルト的な話などした事のない麻里の真剣な物言いに怖じ気づいて、今の自動販売機の音にも、私はちょっとビクッとした。麻里を見ると、彼女もちょっとビクついている感じがした。
There are no facts, only interpretations.
ピッという音がして、ガコンという音と共に商品が出てきた。オカルト的な話などした事のない麻里の真剣な物言いに怖じ気づいて、今の自動販売機の音にも、私はちょっとビクッとした。麻里を見ると、彼女もちょっとビクついている感じがした。
(決して自意識過剰なわけではなく)わざわざ私を探し出してまで声を掛けてくる。出立前どこに行くのか散々私に語っていた。そのくせその旅行に私を誘う事は一切しない。まぁ、A子に誘われても絶っっっ対に行くわけないが。
複数の動画がランダムに再生されるのではなく、ある動画を再生すると観る人によって内容が変化することがある。そしてこの動画が話題になると、少なからずの人たちがトリックを疑って色々と調べた。
「あのバス停のベンチにいる女の人、大丈夫か?」「バス停…?」と、放たれた言葉に間の抜けた返事をした僕。「冗談だよな?」と、心配そうな感じで聞いてきた。先ほどからバス停は視界に入っているが、女性どころか人影さえ見えない。
中学の同級生の名前を検索してみた。すると、とあるSNSのページがヒットした。掲載されている写真を見ると、当時の面影あるので本人で間違いないようだ。「友達」のところにも、見覚えのある名前がちらほらあった。
先週の水曜日、残業で遅くなって25時近く。辺りは一戸建てが多く建ち並ぶ住宅街で、静寂に包まれた中、俺と女性の2人だけが歩いていた。自分の足音だけが結構響く感じで、かなり気まずいなぁと感じていたところ、女性も俺の存在に気づいたらしい…。
この1年は日本にいる事がほとんどなく、SNSでのやり取りがメインであまり気にならなかったが、こうして久々に直接会うと、あぁ~こんな感じだったよねと若干滅入る。ただ、こちらも調子を合わせておくに越したことはない。
覚えがあるかも…。商店街の入り口の真ん中に立つ若い女性をあおり気味に、その頭上にある商店街の名称をあしらった大きな看板が映っていた。しかし、ゆっくりと記憶を辿る時間はなく、後ろ髪を引かれつつも身支度を調えると自宅を出た。
「あそこに見えるだろう? ほら、道路渡った向こう側の歩道橋の下、黒い上着を着てる太ってるあれだよ」と耳打ちされ、“あれ”と思わしき方向を横目で見てみるが、自分には云われているような人影は見えない。
デスクトップPCの画面が乱れる 時々、デスクトップPCの画面にノイズが走るようになった。 原因を特定しようと色々と調べてみたが、時間的なものや特定のアプリを使った時、特定の操作をした時、といった規則性もこれといって見つけられず、ノイズが走っ......